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研究室の特徴

本研究室は、「建築設計」と「建築生産」の関係性に着目し、空間とプロセスの両面から建築を捉える力を養うことを目的としています。BIM や環境シミュレーションといったデジタル技術の活用に加え、設計意図の読み取りや施工との連携、さらには制度や社会構造
との接続にまで関心を広げています。
私たちは特定の分野に限定することなく、学生自身が関心を持った対象をもとに、観察・分析・検証・構築を繰り返すことを重視します。どのようなテーマであっても、情報を正確に捉え、論理的に考察・表現する力を、ゼミでの対話と実践を通じて育んでいきます。

​研究領域

本研究室では、以下のような幅広い領域を横断的に取り扱っています:


環境解析
光・風・熱・音といった建築環境要素を対象に、FlowDesigner 、Ladybug /Honeybee、Climate Studio などのツールを用いたシミュレーションを行います。得られた数値に対しては、実測による検証も重視しています。

 

VR/MR・画像処理技術の応用
照明環境、色彩印象、視線誘導の分析に加え、アイトラッキングや HoloLens を用いた空間体験の記述と評価にも取り組んでいます。MR によるスケール感の育成や、VR 空間での行動分析など、多様な応用が進んでいます。


建築生産・構工法・デジタル設計支援

BIM・DfMA・PPVC・MMC といった建築生産のデジタル化に関わる領域をカバーし、建材・建築部位・施工プロセスなどを対象とした調査や比較研究を行います。国内外の事例比較やライブラリ調査、歴史的変遷の分析も含まれます。
 

景観・ランドスケープ
都市や地域空間の質を支えるファサード、空の色彩、風環境、視線の誘導、緑地の効果などを対象とし、定性的評価と定量的解析を組み合わせた研究を進めています。

 

建築思想・制度・運用に関する調査・分析
建築家の設計意図、プロポーザル方式の実態、公共空間の管理運用、近代建築の保存、古材の活用手法、指定管理者制度など、建築を取り巻く社会的背景や制度的枠組みを対象に、記述的かつ論理的な研究を行います。

 

その他の領域(自由な発想による展開)
家具設計、音響評価、視覚印象、匂いや触感など、人間の感覚と建築空間の関係を探る研究も行われています。研究対象はあくまで出発点であり、それをどのように問いに変え、検証していくかという姿勢が重視されます。

学部・大学院での学び方

学部・大学院での学び方学部(3〜4年生)

研究的アプローチ(論文型)と設計的アプローチ(スタジオ型)の両方を試せる柔軟な体制をとっています。3 年後期〜4 年前期のゼミを通じて、後期に選択する「特別研究II」または「特別設計II」の方向性を対話的に決定します。週1 回のゼミでは、調査と考察、資料作成、プレゼンの訓練を重ねます。

大学院(修士課程)

修士では「研究コース」「スタジオコース」のどちらも選択可能。両者ともに、建築学会・シンポジウムでの発表や国際設計演習・デジタルデザイン実習などの場を通じて、研究と設計の両面から深い理解と発信力を育てます。

​研究志望の方へ

本研究室では「デジタル・建築生産・設計情報・国際性」を中心としつつ、それ以外の領域にも積極的に取り組んでいます。テーマは最初から定まっている必要はありません。むしろ、自ら問いを立て、考えを組み立て、実証することを学ぶ場として開かれています。
新しいものに挑戦し、建築を多角的に見つめたい方の参加を歓迎します

卒業生の主な進路

卒業生は、建築設計・施工に限らず、BIM、設備、コンストラクションマネジメント、ファシリティマネジメントなど多様な分野で活躍中です。就職先の検討は、ゼミ内外の対話を通じて支援します。施工管理職以外を志望する場合は、大学院進学を推奨しています。

主な就職先(抜粋)

意匠設計:JR 東日本、西松建設、高松建設、スターツCAM

設備設計:梓設計、NTT ファシリティーズ​

デジタル/BIM/生産設計:東急建設、LIXIL​

施工管理:大成建設、大林組、前田建設​

ファシリティマネジメント:JR ビルテック​

コンストラクションマネジメント:ターナー&タウンゼント、JLL(ジョーンズラングラサール)

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